蒼 穹

 17. なんとなくそんな気がする

「そんな凄い技術をもっていたのに、ギャラクターはなぜ……」

 ケンのつぶやきは悲痛だった。ギャラクターはなぜ、執拗に地下資源を、エネルギー源を欲したのだという問いに、博士は率直に、わからない、と首を振る。

「あたし、なんとなく、わかるような気がする」
 おずおずとためらいがちなジュンに視線が集まる。
「なんとなく、よ。ベルク・カッツェは、ただ欲しかったんじゃないかしら。国際科学技術庁が総力をあげて調べて集めて、必死に守ってるものを、ただ欲しかったんじゃないかなって、気がする」
「い、いや、しかしカッツェは総裁Xの指示のもとにだな」
「それはそうだけど、だから、そんな気がするだけよ、女の勘で、ね」
「あぁ!  あいつは半分女だったもんな。案外、ジュンの勘は当たってるかもなぁ!」
「わかるのか?  竜?」
「わかるわかる。俺は女心には詳しいんだな。誰かとは違うわな」

 張りつめていた空気が緩むのを感じながら、南部博士は思う。彼らがいると、救われる、と。そして、(地球外生命体のメンタリティなど、想像するしかないが……もしや、総裁Xは退屈しのぎに部下を遊ばせていただけかもしれん……)博士の胸中にそんな思いがよぎるのだった。




Page Top